アメリカNo1モータースポーツNASCAR 足回り編





NASCARのサスペンションの話です。


フロントサスペンションはダブルウィッシュボーンで、レースカーの殆どが採用している懸架方式です。ダブルウィッシュボーンは、取り付け箇所を全て車体フレームにすることができ、フレームとボディが別々になっているNASCARでは製造・整備が楽になります。ただNASCARの場合は、「古き良き時代のアメ車のサスペンション」と言うイメージが強いです。

リアサスペンションはコイルスプリング式リジッドアクスルです。リジッドアクスルは乗用車であまり見かけなくなりましたが、トラックやSUVでは主流です。(採用されなくなった一番の理由は、バネ下重量が重くなるので乗り心地が悪い)

この方式はNASCARにとって便利な点が有ります。車軸にあたるアクスルハウジングは、ディファレンシャルギア・ドライブシャフト・ハブを組み込んでアッセンブリーになります。レースでこれらの部品が故障すると、アッセンブリーで交換し作業時間の短縮を図ります。特にリジッドアクスルは構造が簡単で、すぐにレースに復帰することも可能です。


さてNASCARのピット作業を見てると、クルーがリアウインドウ付近の穴に工具を差し込み、何か調整しているようなシーンをよく見かけます。下側の穴がトラックバーの取り付け位置を上下に調整するものです。上側の左右に付いている穴はウェッジ調整用で、スプリングの張力を変えることが出来ます。

トラックバーを下げると、コーナリング中のロール(車両の横方向の揺れ)が大きくなり外側(NASCARの場合右側)のタイヤにかかる荷重が増えます。

一方ウェッジでは、「タイト」や「ルース」を調整できます。NASCARではアンダーステアを「タイト」と呼び、オーバーステアを「ルース」と言います。車両がタイト場合、右側の穴に工具を差し込み時計回りに1/2~1回転回させます。ルースの場合は、その逆です。このあたりに注目してレースを観戦すれば、よりNASCARが面白くなるかもしれません。

基本的にレース中にフロントサスペンションの調整は行われないようです。(空力特性が変わるという理由で、禁止されている?)

こちらでトラックバーとウェッジの説明がされています。(もちろん英語です)








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