コウノトリと共生するまち-兵庫県豊岡市-


・コウノトリとの約束
減り続けるコウノトリを保護し、人工飼育に踏み切るため、1965年に野外のコウノトリを檻の中に閉じ込めました。「いつか増やして、きっと空に帰すから!」それは、人間がコウノトリと交わした”約束”でした・・・・
現在、豊岡の人里には、コウノトリが100羽以上暮らしています。
1971年、国の特別天然記念物に指定されている「コウノトリ」は、生活環境の悪化、乱獲、毒性の強い農薬使用によるエサの減少や繁殖力の低下などが原因で、野生個体は絶滅しました。
やがて、豊岡市のコウノトリ飼育場を始め、日本各地の動物園で人工飼育・繁殖に成功、個体数が増加し始めます。
1992年には「コウノトリ野生復帰プロジェクト」が始動、1999年その中心的役割を担う「兵庫県立コウノトリの郷公園」が豊岡市祥雲寺に開園します。

画像出典元 豊岡市ホームページより引用

コウノトリは、全長110cm体重5kg程度の大型の鳥で、魚類、甲殻類、カエル、昆虫など、主に水辺の生き物を1日に400~500gほど食べる大食漢です。豊岡市ではコウノトリの野生復帰に向けて、湿地の確保と整備、また住民の協力を得て無農薬・減農薬の栽培を推奨しています。
市では、コウノトリも棲める豊かな環境づくりを通して、住民の安心安全と健康づくり、環境教育と郷土愛の育成、安全な農作物のブランド化なども進めています。


輪島ブランド「海女採りあわび・海女採りさざえ」-石川県輪島市-


輪島の海女漁は「万葉集」や「古今物語集」で語られているように歴史が古く、現在でも他の地域で高齢化や担い手不足が続く中、約200名の方が活躍しておられます。海女による水揚げも高く、輪島漁協の取扱高の約10%と大きなウエートを占めます。
2018年には「輪島の海女漁の技術」が、民俗文化財の中でも特に重要なものとして「重要無形民俗文化財」に指定されました。
「輪島の海女漁保存振興会」を始め輪島市では、海女文化の保存・継承のために、種苗稚貝の放流、外敵生物・競合生物の駆除、自主ルール制定による資源管理などの取り組みを行っています。
また販売強化策としてブランド化も進め、「輪島海女採りあわび」「輪島海女採りさざえ」の商標で、県内外にPRしています。(あわびにはタグが付いてます。)

画像出典元 石川県漁業協同組合輪島支所ホームページより引用
画像出典元 石川県ホームページより引用

また輪島と言えば「輪島朝市」が有名です。約360mの商店街に200以上の露店が立ち並びます。海女漁で採れた新鮮な魚貝類を始め、輪島塗の工芸品や採れたての野菜、季節限定のズワイガニも販売されています。


国産オリーブ発祥の地「小豆島」-香川県小豆島町・土庄町-


1908年国内でのオリーブ試験栽培が始まり、小豆島のオリーブのみが育成に成功、それ以来小豆島が、国内オリーブ栽培の中心的役割を果たしてきました。オリーブの都道府県別生産量は香川県がトップで、ほとんどが小豆島で栽培されています。
行政による取り組みは多岐にわたり、農地の確保、担い手・後継者の育成、学校給食・病院食への導入、オリーブ料理のレシピ開発など。また最近の健康ブームで、オリーブが生活習慣病の予防になると言われており、調査・研究が続けられています。小豆島ではオリーブ活用による島民の健康づくり、しいては医療・介護費の削減まで見据えています。

画像出典元 小豆島町ホームページより引用
画像出典元 小豆島オリーブ公園ホームページより引用

オリーブから作った化粧品も大人気で、美容液やハンドクリーム、ソープなど多くの商品が開発されています。天然素材を使用しており、皮膚トラブルが少ないのが特徴です。


幻の和牛「土佐あかうし」-高知県土佐町-


高知県・土佐町では褐毛和牛「土佐あかうし」のブランド強化・品質向上に努めています。
日本で飼育されている牛は、下図のような割合になっており食肉用の和牛は、ほとんどが黒毛和種(黒毛和牛)で、褐毛和種(褐毛和牛)は1%程度です。(和牛には黒毛和種・褐毛和種・日本短角種・無角和種の4品種があります。国内で飼育されていても、この4品種に当てはまらない牛は和牛ではなく、国内産の牛になります。)褐毛和種には熊本系と高知系があり、飼育されている褐毛和牛の約90%が熊本系で、高知系はわずかです。このように高知県で飼育されている「土佐あかうし」は、全体の0.1%しか流通しておらず「幻の和牛」とも言われています。


平成28年独立行政法人家畜改良センター調べ
画像出典元 高知県ホームページより引用

「土佐あかうし」は放牧により適度な運動をし、ストレスなく育てられています。サシと言われる霜降りが、入りすぎずヘルシーと評判です。また28月齢程度まで肥育することにより、甘みや旨みのアミノ酸が豊富になり、「赤身がうまい 幻の和牛 土佐あかうし」と言われています。


全国約1000銘柄の地酒の試飲ができる「酒まつり」-広島県東広島市-


広島県東広島市では、毎年10月に地域活性化イベント「酒まつり」を実施しています。
東広島市は酒造りの盛んな街で、中でも西条駅周辺には蔵元が集まり、兵庫の灘、京都の伏見とともに日本の3大銘醸地「西条の酒」とされています。中硬水で造る「西条酒」はやや甘みがあり、飲みやすいのが特徴です。また吟醸酒造りには欠かせない縦型精米機も西条で開発され、その仕組みは現在でも使用されています。
このように酒文化と関わりの深い東広島市では、毎年10月に「酒まつり」が開催され、全国約1000銘柄の地酒が集まり、期間中約20万人が来場します。

画像出典元 広島県観光連盟ホームページより引用

西条駅周辺は多くの酒蔵が密集し「酒蔵通り」と呼ばれています。赤レンガの煙突や、赤瓦の屋根、白いなまこ壁がレトロな空間を造っています。2017年には、「西条の酒造設備群」として、「日本の20世紀遺産」に選定されています。


織田信長公 天下取りの出発点「清州城」-愛知県清須市-


愛知県清洲町(現清須市)は、町制100周年を記念して「清州城」を再建しました。(鉄筋コンクリート造・模擬天守)
「清州城」は織田信長公の居城として知られ、天下取りに名乗りを上げた「桶狭間の戦い」には「清州城」から出陣したとされています。また信長と家康の同盟「清洲同盟」や、信長亡き後の後継者を決める「清州会議」、天下分け目の「関ヶ原の戦い」では東軍の重要拠点になりました。
清須市では「清州城」を市のシンボルとして、また後世に伝える重要な歴史、文化財の展示の場として全国に発信しています。

画像出典元 清須市ホームページより引用
画像出典元 清州城 清須市ホームページより引用

現在の「清州城」は鉄筋コンクリート造り三層四階建てで、各階ごとにテーマに沿った展示がされています。また体験コーナーでは、甲冑・打ち掛けの試着体験・記念撮影もできます。(詳しくはコチラ 清州城 清須市ホームページから)


選択無形民俗文化財「龍ヶ崎の撞舞」-茨城県龍ケ崎市-


茨城県龍ケ崎市では選択無形民俗文化財「龍ヶ崎の撞舞」を、市の尊い文化遺産・市の誇る民俗芸能として、保存事業を行っています。
龍ヶ崎の撞舞(つくまい)は毎年7月の下旬、龍ケ崎市の八坂神社祇園祭の最終日に行われます。2人の舞男が唐草模様の衣装とアマガエルの被り物を身に着け、高さ14mの柱に登り、舞を披露、四方に矢を放ち、雨乞い、五穀豊穣、無病息災を祈願します。

いばキラTVより
画像出典元 龍ケ崎市ホームページより引用

上記のキャラクターは、「龍ケ崎市マスコットキャラクター・まいりゅう」です。撞舞の舞男に憧れる龍の男の子で、舞男の出で立ちで、さまざまなイベントに現れます。
龍ケ崎市の観光・物産はコチラ 龍ケ崎市観光物産協会


鉄道記念物に指定された津山扇形機関庫と転車台-岡山県津山市-


2018年、JR西日本津山駅構内にある「津山扇形機関庫と転車台」が、鉄道記念物に指定されました。鉄道記念物とは、鉄道発達の歴史上の重要な物事等を後世に伝えていくための制度で、津山の機関車庫は44番目の指定になります。
機関車庫と転車台は「津山まなびの鉄道館」の施設の一部で、見学することができます。

画像出典元 津山まなびの鉄道館ホームページより引用

扇形機関車庫には、人気の「D51形蒸気機関車」や、1両だけ製造された試作車の「DE50形ディーゼル機関車」など貴重な車両が展示されています。
月に数回、「転車台回転実演イベント」も行われます。詳しい日程はコチラ「イベントスケジュールカレンダー」から。

また津山市には、「昭和レトロな木造駅舎」や、鉄道ファンにより掘り起こされた「美作河井駅手動転車台」など浪漫あふれる鉄道遺産が残っています。


恐竜で町おこし-福井県勝山市-


1982年勝山市北谷の杉山川流域で、ワニの全身骨格が発見されました。この事をきっかけに、現在に至るまで幾度となく発掘調査が行われ、多くの化石が発見されています。特に有名なのが恐竜の化石で、勝山で発掘され、学名の付いた恐竜が5種にも及びます。
フクイラプトル・キタダニエンシス  フクイサウルス・テトリエンシス  フクイティタン・ニッポネンシス  コシサウルス・カツヤマ  フクイベナートル・パラドクサス

勝山市には、多くの恐竜のオブジェが設置されており、「恐竜のまち勝山」をアピールしています。その中核となる施設が「福井県立恐竜博物館」で、全身骨格44体、忠実に再現されたジオラマ、充実した専門解説、化石発掘体験など、子供も大人も楽しめます。

画像出典元 福井県立恐竜博物館ホームページより引用

コチラの写真は福井市の「福井駅恐竜広場」の様子です。勝山の恐竜たちは、勢力範囲を拡大しているようです。

画像出典元 福井県ホームページより引用

レブンアツモリソウの保護活動-北海道礼文町-


北海道礼文町では、レブンアツモリソウの保護活動を行っています。
レブンアツモリソウ(礼文敦盛草)は、北海道の礼文島でのみ生息する固有種で、希少性から「特定国内希少野生動植物種 」に指定されています。かつては礼文島各地に自生していましたが、盗掘被害などにより激減し、今では保護地区などごく限られた地域でのみ自生しています。
礼文島ではレブンアツモリソウ保護地区において、立入防止柵の設置、監視カメラの設置、定期的な巡回を行っています。普段は立ち入ることのできない、保護地区・群生地ですが、開花時期5月下旬~6月下旬には一般公開され、レブンアツモリソウを自然の状態で間近に見ることができます。

画像出典元 礼文町ホームページより引用

礼文島は「花の浮島」とも呼ばれ、本州では標高の高いところで生息する高山植物が、礼文では低地で見られます。礼文では「レブンアツモリソウ」以外にも、固有種、希少種、他の地域では見ることが難しい花が、たくさん咲いています。詳しくはコチラ「れぶん花図鑑」を参照。


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